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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
出機さん
2009年11月05日
昨日、整経を巻いたビームを出機さんにもって行きました。林与の専属の出機さんで、本麻やリネン100%ものを中心に織ってもらっています。シャトル織機が20台近くあって、規模的には量産にも対応可能ですが、70歳を超えるご高齢ということもあって、一日に数台動かしてトータルで30mほどしか織れません。

夜だったので、工場の中に芝犬がいたのですが、最初気がつきませんでした。以前は、私を見ると常にほえていた芝犬だったのですが、大人になったと見えておとなしくなっています。10分ほど犬と遊んでいると、おばあさんが工場のほうに来てくれました。

「まあ、もう私も長くはない」というような話なので、「まあ、そんなこといわんと気張ってや」という話で、林与の仕事の中でも一番まとまった仕事をしてもらうようにはしています。林与の中でもできない仕事ではないのですが、織物の産地として職人さんたちに長く仕事をしてもらうことが大事だと考え、そういう部分は、生産性のことやや仕事のこととは考えずにできる範囲で仕事の依頼をしています。

おじいさんももう72歳で年よりは大分若く見えるのですが、なかなか、昔のように目が見えないようで、糸を通すのはおばあさんの仕事になっています。シャトル織機は織るスピードから計算しても、一日に15mほどしか織れませんので、無理せずに織ってもらおうとすると一日一台で10mほどので計算しています。