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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
地蔵盆
2012年08月19日
昨日は時々雨みたいなお天気の中、夕方からは地蔵盆が行われました。近江湖東地域というのは、実は宗教に信仰心の面では昔から強い地域だといわれていました。今も山の神様の風習が残っていたり、宗教に絡んだ講と呼ばれるものが本来は何なのかも分からないまま残っていたりします。仏教の強い信仰があり、また、神道への強い信仰もあって、それが地域社会というものを纏めているひとつの要素になっているのが伺えます。

200軒ほどの村に4つのお寺があったり地蔵盆も6箇所で行われます。地蔵盆というのが子供の自治で行われていると案外良い感じなのですが、親の力が入ると俗っぽいものになってしまって、手作り感というものが消えてしまいます。子供たちの力をどれだけ引き出すかが大事なところで、子供たちの力を引き出せないなら逆にそれがマイナスのイベントになる可能性もあります。

今の時代というのは、子供が犠牲になる大きな事件が起こってからは、親が包含集めについて回るようになりました。地蔵盆の協賛費を村の中の家を回って集めるような感じですが、子供が行ったこともない家にお金をもらいに行き、お金がもらえるというのもすごいなあと小学1年生のときから思っていました。村の中の家や人を知るチャンスだったりいたします。近所や親戚の家には行きやすかったのを覚えています。また、企業にも小学生が行ってお金をもらうので、昔というのは子供でも大人と同様に字で行事をするときには字のみんなからお金を集めるというような風習の練習になっていたといえます。各家が渡す金額も50円から500円くらいで任意なところが気持ちそのものだったりします。金額に関しても何十年も昔からエスカレートしていないのも良いところです。

人々の気持ちに支えられているのが地蔵盆で、上の学年の子供は下の学年の子に教えたり面倒を見るという小さな頃からの上下関係に関する躾も、比較的自由な裁量を与えられた地蔵盆という活動の中で身についていきます。