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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
流通
2012年09月02日
流通というのは味気のないサービスだなあと感じることが多いものですが、もう、10年以上昔の話になりますが、夜8時過ぎに事務所の前に置いた荷物を取りに来てくれて、トラックが来たなあと思って、家の中から様子を伺っていると、トラックに荷物を運んだ後に再度事務所の下のところに戻ってきて、誰もいないくらい事務所に向かって深々と礼をしておられるのです。それを見てこの人は流石だなあと思いました。

その方というのは普段は気さくな感じで、堅苦しいような一面は見せない人で、仕事はしっかり出来ていたのですが、中身はやはり、人を超えた部分をしっかりと持っておられます。人に見えないところでしっかりと礼を尽くして取り組んでおられ、今の時代の佐川のドライバーさんとは看板は同じでも違う次元のサービスを提供しておられました。

どこがというのではなく、私が携わった20年ほどの間だけでも、世代交代が進んで、そんなんじゃあ駄目だと否定し続けたような普通の流れに世の中が淘汰されてしまった感じです。相手が変われば自分も変わらねばみたいに変わってきて、結局、欧米型資本主義にどんどんと近づいてきています。

ものづくりしながらもものに固執をしてはカネに固執するのと同じで、結局、人という要素を一番大事にしないとならないのかなあと思います。モノやカネは普遍的で、ヒトという要素の考え方が一般と違わなければ同じことや同じものしか出来ないのです。