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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
せんいの日のイベント
2012年10月04日
今日は繊維の日のイベントということで、りそな銀行本店の地下で展示会です。朝早くにおきて最終の準備を終えて出発したのですが、展示会というのは現実的に商談を成立させるための場ではなく、出会いの場ではないかと思うのです。

せんば適塾と大阪府の主催で、繊維関係だけでなく、地域が一体しての繊維業界を盛り上げるためのイベントで、出展者はもちろん、お越しくださったお客様というのも仲間意識をたかめ自分たちで前向きに取り組んでいこうという雰囲気が伝わってきます。滋賀の湖東産地からは、滋賀麻さん、麻糸商会さんも出展をされていて、近江湖東産地の麻織物が本場であるイメージが来場の皆さんにも伝わったものと思います。

最後の打ち上げてきな交流の時間も、仲間の輪をつくる場として機能していた気がします。林与は普段は外にでないタイプなので、皆さんと実際にお会いする機会と言うのはこういった展示会のときくらいなのです。私自身も糸、染、プリント、加工などを依頼する側でもありますので、ここしばらく間、頭の中で寝かせていたことなどに関して、こういうチャンスを生かして質問してみたりしますがその専門の方が専門的な知識を分けてくださいます。

今回の展示会に参加させてもらって思うのが、自分の商売云々よりももっと大きなスケールで動いていかんとならんなあと思うのです。林与も自分で織れるか織れないかわからないものを自分で試作したりしているので、自分みたいな馬鹿は他には少ないだろうと思っていましたが、ここにお集まりの皆さんというのはそれを当たり前にやっておられるところが多いのです。

無意味や無駄に思えることを積み重ねておられることが文化の形成につながっていく、結局は文化というのは人の考え方の違いで異なるものづくりに繋がっていくものなのだと思います。謳えるところというのが無意味や無駄に思える部分で、そういう無意味や無駄な部分に労力や費用を掛けられるかが、人の考え方の違いで、文化の違いにも結びついていくものだと思います。

文化といいましたが、それは一人の個人の考え方かもしれませんし、企業文化みたいなものかも、また、地域的なものなのかも、国家規模、世界的なものかもしれません。全体の考えがまとまって変わるということは、風見鳥的な逆に薄っぺらいメンタリティであったりするものです。文化を形成するためには一個人ベースからの変わらない価値観というものを受け入れるような土壌つくりが大事ではないかと思うのです。こういうイベントが、その土壌の一つなのだろうなあと、出展させていただき支えていただく側の立場ではありますがありがたく思いました。