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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
ものづくりの道理
2012年12月23日
ものづくりの道理を覚えようとすると、失敗、つまり経験をどれだけ積むかなのです。失敗していない成功ばかりの仕事というのは実は安全なところに落ち着いてしまいます。失敗して同じ失敗をするのは、経験を積んだことにはなりませんので、経験不足のままです。また、自分が何かに挑戦するときに自分の壁を越えることが一番大事で、他との比較ではないだろうと思います。他との比較で競い合うと真似物に陥ります。

今日もジャガードの使い方を教えていて、紋紙を10回以上破りながら、ジャガードの紋紙のセットの仕方を教えました。破れるのを心配していたらいつまでたってもその人は苦手なままです。失敗するチャンスをあげて成長するのを見守ってあげるのも大事。仕事の経験のない人が多い気がするのは、失敗しないように安全な範囲でしか仕事をするチャンスがないからだろうと。初めての練習でも新しい紋紙を用意して緊張を与えて、次が本番で新しい紋紙でも自信をもってセットできるようにさせます。

この方法は、仕事というのが一回勝負であるという本質を教えることになります。何回も練習していつかみたいなのは駄目で、教えてもらえるのは一回だけ、今日だったら今日中に覚悟を決めて上達してもらうことが大事です。考えてみると仕事というのは本当に一回勝負なことばかりで出来ないとなると大きな問題ですので、そのあたりの覚悟をしているかしていないかで仕事ができる出来ないの大きな差となってきます。

仕事のことでも腹を括らないと前に進まないことが多く腹を括りきれずに流れてしまう仕事というのも多いのですが、人生というスパンで考えるとやりたいなあと思ったことは失敗しようがやっておいたほうが良いんじゃあないでしょうか。