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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
散らかってますね
2013年01月21日
林与の会社にくると、布が溢れています。お客様が来られると毎回10点とか20点のものを引っ張り出すだけで、収集が付かなくなるのです。パターンやハンガーで見せるのが主流の時代ですが、枡見本や現物に近い形で見てもらうというのが織りの現場のものづくりに近いんじゃあないかと思います。

林与は布を捨てたり処分することがほとんどなく、過去に作ったものが残っている機屋なので珍しいのです。建物と設備だけで実際に作ったものが残っていないところというのは、外にヒントを求めがちでデザインの世界では一番危ない真似屋さんになってしまいます。自分が作ったものと言うのは物と言うだけでなく、しっかりと自分でお金を使って布を作っていてその価値が分かっていますし、それを作ったときの苦労した思い出が詰まっているもので捨て去ることができないのです。

事務所に来るだけで布が溢れているように見えますが、倉庫には糸や昔の反物、別の倉庫は手織りの時代のものが詰まっています。つくれば残ったとしても、それが日本の麻織物の一ページとして残っていくのを感じています。売るためだけに作るのではなく、日本の麻織文化や近江湖東の麻織文化を残していくために作ると言うのも良いんじゃあないかと思います。