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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2013年01月24日
先日、散らかってますね、というタイトルで書きました。今時のスタイルじゃあないですが、出来上がったものだけの部分ではなく、そのつくる過程もしっかりと手元の布と言うのが持ちえております。これって、自分で作っていることの証じゃあないかと思うのです。

着物の時代にはそれぞれの機屋がデザイナーだっただけでなく、製造する織機なども自前で作ったもので、普通の人から見ればかけ離れた世界をつくりあげていたものと思うのです。日本の伝統的な地場産業というのは技術的な高度さが売りで、それをしっかりと謳ったものづくりで差別化できないと、デザインだけだと海外でのものづくりのほうが簡単ですので、他と同じ感覚でのものづくりでは他に価格面ですぐに淘汰されてしまいます。

私自身が他と同じ感覚を嫌うのは、その当たりがデザイナーとしての基本的な意味合いだと思うからで、それを機屋もしっかりと持っていないと織物もつくることが出来なくなってくるんじゃあないかと思うのです。織物と言うのは変わったことをしようとすると複雑で、デザイナー的な要素もカバーできるくらいでないと、最終的な商品になるための素材提供も難しいと思うのです。洋服のデザインに関してはアパレルデザイナーさんに任せるとしても、生地のデザイナーが目指すものは、布として素敵にみえるもので、また、シンプルな形のものをつくっても素材の良さが伝わり売れるような素材というのが地場産業から生み出される生地の理想じゃあないかと思います。