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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
ふとん縫製
2013年03月26日
今日は午後にお客さまが2件、2件目のお客様は、弊社のリネン生地を使った商品企画をスタートされるということで動かれます。手ごろな小物からスタートされることが良いのではなかろうかという提案もさせていただいて、工場のシャトル織機も見ていただきました。

麻織物の世界と縫製の世界というのは別の世界のように思われるのです。着物の世界というのは戦後も比較的、麻を使い続けたのですが、寝装の世界の流れは麻というのはあまり使われることがなく、使う面積なども非常に大きいので単価を下げることが要求されるため、地場の布団カバーの縫製なども綿の素材などが良く使われていたみたいです。

寝装関連の製造の歴史も近江湖東地域は古いのですが、あまり、その歴史が伝承されていないのは、デザイン性がそれほど必要のなく特色というものが少なかったからでしょう。日本中で布団の縫製にしてもされていたはずでしょうし。

布団カバーなどの縫製の産業も昔は地場の花形産業だったのですが、今は、隣の隣の70を超えておられるおばあさんも私の子供のころから内職でミシンを踏まれていますが、今は、もうミシンの音もあまりしません。繊維産業で、今の時代、正規の雇用形態が多いかというと、内職さんが活躍されていることも案外多いのです。

日本的経営といわれた終身雇用、年功序列型賃金制、企業内組合や、社会保険システム、年金システムなども、戦後のひと世代を終える前に破綻してしまった感じです。日本の戦後型日本経営というのは、結局、成り立たちにくいシステムであるというのは、それが機能しているうちは分からないのですが、支える世代が無限的な広がりを見せていないと成り立たないというのはねずみ講と同じでいつしか破綻してしまうもの。