2013年09月21日
今日は太陽が朝から強く照り、外に出るたびに工場の中で仕事しているのがもったいないような気がしました。工場の中の空気と外の空気とではまったく違うというのを特に今年感じます。外に出ると感じるのが空気が透き通っている感じで、外で糸を触る仕事なら一日中していてもそれほど疲れないだろうなあと思います。
この週末は、リネン25番手をアパレル向けに織る仕事をこなす予定。定番のリネン25番手は、シャトルで通常織るのですが、アパレル向けということで、織段の問題や納期の問題があるので、このお仕事はレピアでこなす。使うレピア織機は、カバン用の太い糸を織っていて、縦を残したまま、半年動かしておらず、他の台ので、レピアのヘッドの調子が悪かったので、レピアバンドを交換して、ネジを締めない状態にしておいたら、それを知らないものが、動かしてレピアバンドが左右とも折れてしまって、レピア交換から。
カッターもカバン用の太い糸を織っていたので切れにくくなっていて、これも交換。捨て耳のローラーのチューブも緩んで来たので左右とも短く調整。織り出した時に縦糸のテンションがきつすぎる、ビームの送り出しが怪しいなあと思いながらも様子を見ながら、久々の運転。半年ほど使っていない織機でしたが、動き出すと、計算上の理論値にほぼ近い1時間7mのペース。休み明けの加工出しに間に合いそう。
もしこれがシャトルだと糸のロットの中でシャトルが替わるときのテンション差の問題や、紡績の錐の差、一つの巻きのなかでの太さ加減のゆったりとした変化などが、織り段として現れてくることがある。また、後染めなどに使われると、糸の太さムラによる織り段は染でもより、細いところが濃く染まり、太いところは染まり難いという問題と絡んで段の問題が加速されることが多い。
麻織物って織るのは難しいのですか?と聞かれることがありますが、太い番手の麻糸だと、テンションに関しての違いはあるものの綿の織物のように切れることなく織ることができるので、高密度とかでなければ、良い糸さえ選べば織ること自体はそれほど難しいものではありません。が、細い糸の場合は、普通くらいの企画でも、糸が切れやすいだけでなく、縦も横も本数が多くなるので織るのが難しいこと多いです。
150番手クラスのアパレル向けに密度を上げたタイプは、2ヶ月で100mちょっと織れるかどうかとか、実働が半分としても、一日に3メートル程度しか織れていないことになります。糸切れで織機がとまれば止まるほど織り段などの問題も増え神経を使います。