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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
フランスの織物
2013年09月22日
アパレル以外の仕事で、フランスの工場に生地を発注したけども納期が間に合わないと言う話を聞いて、フランスでも、まだ、おじいさんおばあさんが織機を動かしているんだろうなあと思いました。そういう生地というのは本当に希少な気がします。

林与の倉庫にもたぶん30年以上前の糸だと思いますが、フランスのルブランのリネンの糸が70kgほど残っています。これは本当に金色の糸で、幻のフランス紡績のリネン糸。

事務所の箱の中に、地元の繊維工場さんの名前が絣で入っているリネンのセンスのよいテーブルセンターを見たときに、すごい良いものをその繊維工場さんは昔作っていたのだなあとこの地域の水準の高さに感心をしていて、50周年の祝いに招かれて、その会社から貰ってきたものだと思っていたけども。母親の話を聞くとその繊維工場の社長に頼まれて、林与が作って、お集まりの麻関連のみなさんにお配りになられたものだという。そんな記念品に使ったのがルブランの糸。

上島佳代子先生に昔東京の出版社で見せていただいたのが、フランスのアンティークリネンのドビーの柄の豪華な感じのマングルクロス。まさに、ゴールドっぽい色をしていてフランスリネンの風格が漂っていました。フランスのリネンは、アイリッシュリネンと比べると資材系のリネンなので番手が太い。アイリッシュリネンは同じゴールドでも細くても強いというのが特色。

もし、まだフランスで金色のリネン糸を手に入れることができるなら、フランスの機屋さんがうらやましいなあと思う。エジプトの糸はややマットなイエローなのである。私自身もフランスに行っていろいろと調査してみたいものだと思い当たる節が何度もあったが、北アイルランド以上に紡績が途絶えるのが早かったフランス。フランス産のリネン糸にめぐり合えることがありうるのだろうか。雑貨用の太い糸なら手紡という手もあろうかと思う。