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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
文化の日
2013年11月03日
11月に入って暖かい日が続いていて、工場の中で仕事をしていても、寒くもなくいい感じで、仕事にも集中が出来る感じ。上海から帰って、仕事関係でのお客さんからいろいろと会いたいというお話をいただくことも多く、連日のお客様続き。今は手一杯になってしまっていて2月くらいの納期の案件に。

いくつか新規の柄組などを含む案件が動いていて、新しい案件というのは怖さがあるもの。一回で、普通じゃない売れるような形にするというのは難しいものなので、何回も内部で、こうでもないああでもないと動いて、結局、予定通りの量が作れなかったりで分納になることもよくあったり。

先日も耳糸が切れる問題で、二人掛かりで3日間、昼から番まで費やして、結局、綿の耳糸を入れて解決することに、最初から安全にものづくりをすると簡単なのだけども、できる限り他が出来ないものを目指したいという、耳までリネンのものづくり。フランスのアンティークなリネンが耳までリネンだったりするのはギザギザだったりだがそれはそれで美しいと私は思う。最初から安全にというのは、誰でもできて仕上がりもありきたりになりがち、なかなかまっすぐに織れないギザギザな耳を見て苦労を感じてもらえるとありがたいものです。

結論として、昨年の糸ではなかなか耳までリネンは難しい。でも、そんなのまで分かっていることが、世界中の誰かが耳までリネンでは出来ませんか、といわれたときに、答えをもっているかいないか。最初から出来ないというのは簡単だけど、今年は微妙だけど、来年だったら出来ると思うというのが良い答えなんじゃあないだろうか。

この耳の問題だって糸のロットまで指定してわざわざ選んで買ってそれでも難しい。耳の問題以外に、生成というのは色のばらつきがあってそれが致命的に怖いもの。その問題はなんとかクリアできそうだが、一つの同じ巻きの中で平気で色の違う要素が入っているというのも今までの年にはないほど怖い話だが、昨年と今年の糸だけは注意をして使うしかない状態。