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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
織りにくい
2013年11月25日
今日は午後に、大阪のお客様、お話を聞いていてやろうとされていることのゆかりというものが、昔、子供の頃に京都でおじさんがされていたご商売があって、それを今の時代にご自身で創業し立ち上げようとされているようなお話。裏にはストーリーがあって、いい感じの話やなあと思いながら。林与の近江上布プリント柄と似てるかもな世界。

夜はリネンの織りにくい台を調整、調整を掛けるが織れない。耳糸を入れても耳そばが切れて織れず、昨年のロットは非常に繊維長が短く織ると毛羽立ちやすいという特性があるが、できる限り織機を完璧に持っていこうと他の原因がないのか考え、ある要因を修正しようとやり直し。糸のコンディションが変わると織機の調節もシビアになってしまう。

マニュアルがどこにあるでもなく、織れないときに自然と原因が分かって調節を加える力というのは、経験の積み重ねでしかないと思う。頭で原因が分かっても実際に調節する力がなければ駄目で、現場で手と体の動く人が職人としては適している。現場で手と体が動かない人というのはどうしようもない。

教えてもらっていないから出来ないという人もいるかもしれないが、問題が起きたときに解決するのがケーススタディで、実践的な勉強方法で、実際に意味のあること。ケーススタディの積み重ねこそが大事で、立ち会ったときに自分のものにしようとするかどうかが大事だと思う。

京都のある織物工場の若い社長が、業者さんに任せないで、業者さんと一緒に、機械の部品を廃業した織物工場に取りに行った。自分で分解して持って帰れば、自分が組み立てればよいだけ。すごく疲れるだろうけど、その経験があるかないかで、あとの仕事人生のスタイルも決まってくると思う。