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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
レピア捨て耳
2013年11月30日
レピア織機の捨て耳は、絡みソウコウで絡ませなければならない。これがうまく絡まないと横糸のループの出来たりする。今までも、職人さんたちがループが直らないと嘆くときに、捨て耳がうまく絡んでいないことが原因であったことが多い。

捨て耳は、絡みソウコウという特殊なソウコウで、2本の糸の片方を前に落とすときは左側に、後ろに落とすときには右側にという感じで変えながら、そこに横糸を走らせることで絡ませる。

ここ数日、一台の織機の絡みソウコウがうまく絡まない問題で難儀していた。一昨日も調節し、昨日も調節したが、今日もうまくいかない。今日は、調節で対応は諦めて新しいソウコウに交換するかと、何が問題なのかも分からずに、交換しないといけないことに不本意ながら歩きかけた途端。ふと、原因にたどり着いた。

絡みソウコウに問題がないなら正しく動くはずというところが盲点で、絡みソウコウが正しくても動かないことはあるというところ。それで、その原因に対する対応をしてあげると今まで絡まなかったものが簡単に絡むようになって問題解決。

この問題で潰れた機屋というものも多いのではなかろうか。普通は、新しい絡みソウコウに交換して対応するのだろうが、なにが悪いのか分からないまま。正しい絡みソウコウのあり方というものが分からない歯がゆさがある。

諦めかけたときに、なぜ、ふと思いついたかこそが不思議、考えて思いついたというよりも、夢の中のように自分の意思とは別個に頭のなかに原因のイメージが浮かんだ。夢から覚めるように今の頭の中のイメージは何だと考えると、絡みソウコウの問題の原因のイメージだった。それでそれに対する対応をしてあげると。今まで絡まなかったものが簡単に絡むようになった。