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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
布哲学
2014年03月25日
近江上布柄の展開の件に関して、神谷町のオランダヒルズ最上階24階の一室でデザインの専門家の先生に相談。林与が相談を受けてもらうにはもったいないくらいのシチュエーションでしたが、価値というものは自分自身で生み出す部分が大きいというのを感じる。

そのあと東京国際フォーラムへ、ヨーロッパテキスタイル展が開催されていて、JETROアドバイザーの武藤さんに案内してもらって会場の展示を拝見する。春夏展ということで、リネンがたくさん出ているのかと想像していたが、リネン100%ものもを見かけることは難しい。複合的な請った物が時折存在する。

通常のテキスタイル展とは違って、一つのブースにハンガーを何千本という形で持ち込んでいる。また、言葉で説明をしなくてもハンガーでビジネスが成り立つという形。これから林与がイタリアやフランスなどの言葉の通じ難い地域に出て行くときに見習うべきことは多い。

展示会場の外、昔から顔なじみの滋賀県出身の方が居られて、今日は滋賀県に帰るということで一緒に新幹線に乗って帰る。近江上布のハギレを以前に見ていただいたものと思っていたが、始めて見られたということで、吸い込まれておられ一枚づつ丁寧に確認され、これは滋賀県だけでなく日本の国の宝物であるということを言って下さる。一生を生地の世界で動かれている方ながらも、見られたこともなく、また、そう感じてもらえるだけのものであるとは思う。分からない人が見ればただのゴミ、そこが人という要素が絡んで価値がピンキリな面白いところ。

布を評価する人の言葉を聞いてその人の人としての価値観が分かる。布にしても哲学なのであろうと思う部分である。