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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
クールジャパン
2014年04月09日
繊維業界におけるクールジャパンに関する公演会の案内をいただいた。ジャパンのイメージがクールなのかというと、クールに感じてもらえるような感性が伝わるようなものづくりをしないとならないと思う。

島国であるということは、悪いことじゃない、ほかの国とは違う文化や価値観を持っていることも悪いことじゃない。特に、着物の世界では、日本の布の文化というのは世界の最高を極めているといってよかった。

近江上布のハギレ海外の展示会では、日本の文化そのものに映ると思う。日本人でも吸い込まれる人が多いけれども、アジアの絣とは違うものづくりが流れているのだ。民芸品じゃなく、芸術品としての価値がそこには詰まっているといえる。版画や絵画以上に手間隙がかかり、価値のあるものをなぜ身に付けるというようなことを日本人は好んだのか。

とことんまで労力を布に詰め込むという点においては、日本の着物の世界のものづくりは最高水準ではないのかといつも思う。コンをつめて働くということが高く評価され、それはものを評価しているだけでなく、人というものを高く評価していたということだろうと思う。

働く人が懸命に働いていくらかのお金を貰って満足し、買う側もいくらかのお金を払って物を手に入れ満足。今は、そのバランスすらもが成り立ちにくくなって、ものづくりが、どんどんと日本でできなくなってきているのだろうと思う。商業ベースじゃない、昔の対面的な商いというものクールじゃないのかなあと思ったりする。

自分自身が海外の人と出会い自分が作った布を売るというのは、仕事としては大きくならなくても、割にあわなくても特別の価値があろうかと思う。出会って気に入って買ってくれる人がいたとしたらそれは本当に素敵なこと。