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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
耳の糸
2009年06月27日
織物には通常耳と呼ばれる部分が左右にできます。これは、レピアでもシャトル織機でも同じです。レピア耳の場合、耳の糸は切れた状態で仕上がり、捨て耳と呼ばれるゴミができます。シャトル耳の場合、捨て耳はできずに耳は綺麗に仕上がります。

レピア耳の場合、綺麗にしようとあまり短く調整しすぎると、加工で耳の最後に2本入れてあるカラミ糸が外れて耳が解れてしまうことが起きるので、多少長めに残しています。長すぎると加工の毛焼きで燃えちゃうこともあるので、適当な長さが大事です。

シャトル耳の場合、捨て耳ができないので、資源を無駄にしないという利点があります。横糸が無駄にならないだけでなく、捨て耳を作るための縦にカラミでつかう三子ミシン糸も必要ないので5%から6%くらいはエコじゃあないかと考えています。使う材料は少なくなるのですが、糸を管に巻く手間や、回転を遅くして生産性は落ちてしまいます。

通常、リネンの織物であっても、耳の糸には綿糸を使用します。なぜかというと、耳は布の最後の部分にあるので緩んでしまうことが多く通し方を多めに通すために、糸が伸びるほうが問題なく織ることが可能なのです。

今日の画像は、カセ染めした糸です。チーズと呼ばれる木管に巻きかえる作業中です。