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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
無心
2014年06月21日
昨日はキッチンクロスを織るのに集中しようとするのですが、途中、お電話をいくつもいただいて、途中中断。途中中断すると、再開するときに失敗が多く、こういう作業は、現場のものがやらないと駄目なのですが、仕事というのはできないと思い込むとできないものでできるものではありません。私自身も、無心の集中そのものの領域に入るのに昔と比べると時間がかかるものです。

これは内も外も同じで、同じ仕事でも気持ちしだいで、2倍3倍スピードも変わってきますし、仕事の質も変わってくるものです。技術云々ではなく、精神面での差というものが力の差となって現れる部分こそ根本的な力の差の部分だろうといえます。

私自身もできないことはまずないという気持ちでできないのは、やろうとしないだけのことという考え方でいますので、いろいろなことに挑戦ができるのだろうと思います。よくいわれるのですが、商売というのが普通に成り立たなくなったときに、実際に気持ちから切り替えていかないと駄目で、それが実際に行動に繋がらないと、現状打破というものは難しいものです。

仕事があるときに、うまくいく流れをつくるのか、うまくいかない流れをつくるのかで同じ仕事でも答えというのは大きく違ってくるもので、麻を今まで扱ったことのない、産地や海外のほうが次々と新しいものを生み出してこられるというのも、従来の仕事がなりたたなくなって彼らにとっては麻という新しい素材と真剣に取り組まれるようになったからだろうといえます。

ある方のご紹介で、ほかの産地の機屋さんが麻を織りたいということで私に麻の織りかたを教えてほしいと相談いただいたことがありますが、自分自身でいろいろな準備をされてやってみられてうまくいかない。従来の仕事プラスアルファで、会社を残そうとがんばられていて、まだ、苦戦をされていると聞いてはいますが、そういう覚悟を決めた気持ちがあれば本業の綿織物にしても高度なものが生まれてくると思います。