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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
夜露
2014年06月24日
夜、工場の外に出ると、涼しくて気持ちがよい。日本の夏というのは蒸し暑くって不快指数が高いけども、こういう夜露の気持ちよさというものを特別に感じ、体の暑さを冷ますことができるのは、充実感そのもの。

日本の服飾文化が高度なのは、やはり四季があるから。日本の着物の世界なんてものは、世界的に見ても一番くらいの豪華な世界なのである。なぜ、日本でこれほどまでに着物にお金をつぎ込むような文化が出来上がったのかというと、農家だと、どの家でも織物が織られていて織物というものに基本的に興味を示していたということがあろうかといえることと、また、農家が作る織物というのは一般的には素朴だったので特別の織物に対して憧れをもっていたということがあろうと思う。

朝3時、外があまりに気持ちがいいので、5分ほど散歩。源氏蛍だろうか、昔は地元では見かけなかったくらい縦横それぞれ2倍ほどの巨大な蛍が一匹だけ、水路の縁で、歩きにくそうに歩いている。たぶん、サナギから孵ったばかりの蛍なのだろう。お尻は強烈にイエローグリンの明るい光りを放っている。

それほど蛍も見かけないのは、やはり農薬の影響があるのだろうと思う。よく聞くのが農協が農薬を買わないと米を買取しないとか、小さな虫がいなくなることは、次には、スズメやツバメなどの鳥類などがいなくなることに繋がる。4月5月にはモンシロチョウやアゲハチョウが待っていたのだが今は田んぼに囲まれた田舎でも見かけることはほとんどない。そういえば蚊もかなり少なくなった。春に花は咲くが、訪問者のない春というのも春らしくない。ツバメもほとんど見かけない。