for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。
ホームリネン日記阪急うめだ本店1F「FUBAKO」さんでのお取り扱いはじまりました
リネン日記
阪急うめだ本店1F「FUBAKO」さんでのお取り扱いはじまりました
2014年07月01日

FUBAKO

今日から、阪急うめだ本店1Fギフトコーナー「FUBAKO」さんで、林与近江上布プリント柄ストールならびにアイリッシュリネンハンカチの期間限定にてのお取り扱いが始まりました。大阪にお立ち寄りの際には、ぜひ売り場のほうに脚をお運び下さいね。ストールは18柄全柄ご覧いただけます。


近江上布プリント柄
リネンストール

「林与」の家は、明治以前は何十代も「ヨジヨモン(與次右衛門)」を襲名してきた旧家の農家で、農業の傍ら女性の手仕事として麻織物を織り続けてきました。明治30年に林與次右衛門が、近江上布の機元として創業以来も、四代に渡り110余年、麻織物を織り続けております。

 戦時中は近江上布は贅沢品として生産は禁止され、戦後近江上布の生産を復興しましたが、「林与」では、昭和40年頃には着物を着る人も少なくなったことや、琵琶湖の水質を守ることもあり、近江上布の生産を断念いたしました。

 「林与」の近江上布は、麻が素材ゆえそのほとんどが草木をモチーフにしており、麻の上布では珍しい色柄の華やかさが特徴です。端切れの箱には「外に出すべからず」の文字があり、半世紀の間、「林与」の近江上布は倉庫の奥にしまわれ封印をされてきました。

 「林与」の近江上布アーカイブというのは千種類を超え、世界の織物の歴史の中でも、質、量ともに超一級の資料で、その柄や色使いには、日本人のものづくりの美意識や感性が詰まっているのではないかと思います。

 本来、近江上布は絣織物で硬くざらざらとした生地なのですが着物用にオリジナルを再現するのではなく、プリントで色柄をソフトなリネンのストールの上に再現いたしました。半世紀以上昔のシャトル織機を使って、切れ易い細番手のリネン糸を一時間に2メートルほどのスピードでゆっくりと丁寧に織り上げております。見て楽しんでいただけるだけでなく、本場近江湖東の麻機屋「林与」の麻織へこだわりや、リネンストールとしての格別の心地良さもお楽しみいただければと思います。