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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
横糸切信号
2014年08月15日
新しい経糸を繋いで織ろうとするが、それまで問題がなかった織機に、横糸が切れていないのに横糸切れの信号が10cmほど織ると起きる。急ぎの仕事なのだが、どうして?この問題を直すのに、センサーやテンサーの調整、捨て耳の具合。問題がないと思うのに10数箇所の微調整。正しく動いていた織機に調整を掛けるのだから、逆にバランスが崩れてしまう可能性がある。

3時間ほど調整を加えて、横糸の別の番号のピッカーが出ていることがついに判明。2本2本のドビーのフィルムカードにテープを張って横無地のカードに作り変えていたものが、テープを継ぎ足してやったものだから、そのテープの隙間に針が落ちて、その下に穴があって、別の糸のピッカーが出て糸切れ信号が出たというお粗末な原因、簡単な仕事なので口頭で説明して準備してもらった。

作業は慎重にしないとほかに影響を及ぼす。こういう張り合わせ的な仕事で満足している人というのは、見本のときも手を抜いて作って、本生産のときに正しくものが作れないというケースが多い。私自身思うのは、織るという仕事は修理から調節、そして正しく織ってまでできて、初めて一人前なのだろう。

繊維のように工程が多い流れの中で、一つの区分された作業が上手だからというのは、本当に無意味に等しいのだが、そういうところに評価は行きがちで、何人もの人間が手を掛けて、一つ作り上げても、それで食べていけるのだろうかという問題に繋がりやすい。