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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
インテキ上海トレンド
2014年08月28日
今日はインテキ上海のトレンドコーナー向けの提出素材をパリのネリーロディエージェンシーにフェデックスで出荷。インテキ上海のトレンドコーナー向けというのは始めて。インテキ上海も上海での展示会ではあるが、フランスのファッションの影響がやはり強いなあと思える。

日本もかつては洋装化したときに、高級なゾーンでは、フランス、イタリア、イギリスの文化を取り入れ、カジュアルなところはアメリカからジーンズ、Tシャツ文化を取り入れた。でも、日本の場合には早くからブランドを立ち上げたので、生地に関しても独自のファッションセンスが大事にされてきたと思える。

それはセンスだけにとどまらず、器用さや根という部分がかつてのモノづくりには流れていたと思う。トレンドという大きなファッションの流れの中で、それについていくというのも一つの強い形ではあるけれども、一方でトレンドに流されないというのも一つの強い形だったりして、自分のよいと思えるスタイルを形を変えずに貫いてみたいなのの典型は、シーアイランドコットンやハリスツイードなど。イギリスは変わらないいいものに評価が高いなあと思える。

そういうのって原料や生地の世界に力があるということなのだろうが、量が限られているものを限られたままに守る気骨さがないと駄目で、安くたくさん作って儲けようとする人が中にいたりするといっぺんに崩れてしまうような価値観なのだろうと思える。

ウールも細くて柔らかいことが良質であることの証みたいな価値観がある中で、硬いウールがもてはやされるというのも面白いと思いませんか。ハリスツイードを作っている人たちが柔らかいハリスツイードを売り始めたら、相当に売れるでしょうけど、ハリスツイードが守ってきたものが崩れ始める瞬間だったりするものです。売れるものを追うことがよいとは限らないのです。林与も着物の生地はしっかりと織って硬く仕上げ、アパレル生地は柔らかくと使い分けを行っています。

デニムなんかでも重くて硬いことが良いとされながら、正反対の軽くてやわらかいことがもてはやされ、ストレッチが主流の時代。正統派?は、レアとなり自己主張の強いファッションとして生き残る。フェラーリが個性的なコンセプトと形と性能だけでなく、色がフェラーリ=赤なのも面白い。ファッションにおいても、流行を身に付ける形と個性を貫く形があろうかと思います。仕事の打ち合わせなどで、デザイナーの方とお会いすることも多いですが、さすがにデザイナーの方たちはそのブランドを代表するようなイメージの方ばかりです。