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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
レピアヘッド
2015年01月03日
レピアの頭の調子が悪く、糸を取りそこなう。数日間順調に動いていて頭をぶつけたとかもなく、ゴミも挟まっていない、それほど悪そうに思えないのに、取りそこなう。糸をホールドする力が落ちてきているのを感じて、分解してみると。

糸を挟む鉄の押さえの内側が糸による磨耗で磨り減っていてややくぼんでいて、糸をホールドする力が落ちているのだと判明。鉄の押さえの内側を鑢で削って平らにして、ペーパーで磨きを掛けて、組み立て直す。

稼動すると、今まで苦しんでいた問題がなくなり、5分くらいは止まらず動くようになる。カッターを取り替えたり、ピックのタイミングを変えたり、レピアのヘッドの挟む力を強くしたが駄目だって、ようやく、原因にたどり着いて直った。

今織っているのは白の無地のプリント用の平織りの反物、この年末年始、2週間ほどで整経もして80反織る必要がある。一人で5台の織機を動かしながら、6台目をタイイングマシーンで縦繫ぎ。

織物の仕事というのは理論じゃなくて行動力が必要だと思うのは、技術はあってもつくる力がないのが日本の現状だったりはしないかと思える。口で織機の問題の話をするのは簡単だが、実際に、体を動かしてそれを直すのは別の話。実際に直して正しいものを作ってようやく仕事ができたということ。

職人だとそれで満足なのだろうが、私の場合には、物が正しく織れるのは当たり前のこと。私自身、現場経験というのは1年はないだろうけども、解決できない問題が私のところに回ってくるので、そういうのが解決できないと機屋が機屋であることは出来ないだろうと思える。他人に頼るよりも判らなくても自分でやってみて解決していく、それが大事だろうと思う。そういう姿勢だとそのうち上手になると思いながら仕事する。