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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
なぜ織物なのか
2015年01月06日
織物というのは製造に時間が掛かってしまう。糸をつくるところから始まるからだ。線を面にする手間がなぜ、何千年も続いているのだろう。布というのは非常に人との親和性があるものなのだ。

皮との違いは通気性の問題もあるだろうけども、軽さという点があろうかといえる。人は1kgのものを体に背負うだけでも相当負担を感じるもので、それが肩に掛かるとなると、疲れるものだ。服は軽ければ軽いほうがよいという人が多く、布というのは軽い服をつくるのには適している。

なぜ、重さのほとんどないビニールでは駄目なのかというと、イメージ、ビニールハウスの中で人が存在するのと似ている。木の家がやはりよいのだ。植物繊維をまとっているというのは、木の家に住むのと同じ心地よさがあるのだろう。

一度、東京の非常に気密性の高いビルの一室に入ったことがある。空調が利いて温度調整はできているが、外の音も聞こえない。空気が止まったような空間。東京の高級なビルの一室なのだがこの空間で一日を過ごすのは厳しいなあと思えた。宇宙旅行の世界だ。