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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
大麻布
2015年11月18日
林与もヘンプ糸を使った大麻布を生産しているが、林与の場合には、通常の紡績の大麻布。今、よく聞く昔の大麻を再現したといわれる大麻布というのは、水溶性ビニロンを紡績時に使って、織った後に水溶性ビニロンを溶かして細い糸にして作り上げる今風の手法で生み出される。

これは、ラミーなんかもそうで、細いラミーの糸は、ラミーのステイプルと水溶性ビニロンのステイプルと混紡して、水溶性ビニロンの混紡糸をつくり織ってから、加工で水溶性ビニロンを高温で溶かして除去して、薄いラミーの織物を作り上げる。

普通だと織れないものを織れるようにするために水溶性ビニロンが活躍しているのだ。織り難いはずのものが織りやすくなると、ますます機屋の力は不要になりつつあるのだろうと思える。

水溶性ビニロンの問題は、それが残留するかしないかの問題があろうし、また、水に溶けた後、水の処理の問題もあろう。従来の植物系の糊剤などを使うメリットというのは別の意味で残り続けると思う。