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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
今日は選挙
2010年02月21日
今日は、愛荘町の町長ならびに町議会議員の選挙だったので投票に参り、午後からは、休みだったので倉庫のほうでリネンデニムをつくるための糸を探していました。倉庫の中には、今日も東洋繊維時代のきぬ麻の紡績糸が眠っているのをみつけました。きぬ麻と言ってもシルク麻ではなく、ラミー100%の糸で、シルクのような光沢があるからきぬあさとよばれるもので、たぶん、近江上布の縦糸に使う用の糸だと思います。手績糸もあるので、一度、シャトル織機を使って、服地幅で織り上げてみるのも良いかもしれません。

他にも、何千枚にも及ぶ近江上布の図案を彫った捺染の柄や近江上布のサンプル用のハギレがたぶん数百種類はあるでしょうか、日本の近代の麻織物の文化を語る資料としては、どこよりもたくさんの資料ではあると思うのですが、今、その一つをプリントで作ろうとしても、なかなか重い腰が上がらないのに、捺染で重ね合わせ染め上げ一本一本柄を合わせながら織る近江上布の特徴の一つである横絣織りで織り上げた織物というのは、作ろうと思うと、満足な、一つの柄が出来上がるまでに数ヶ月の計画ではないでしょうか。それが、なぜ、林与に数百種類以上もあるのか考えると、昔の人の仕事の質の高さに驚かざるおえません。

通常だと時代遅れになった時点で処分してしまって消え行く世界なのですが、それが今の時代まで残ることで、近江上布の栄えた過去を語る一級の資料となります。今の時代の人の感性とは違う、先人の感性で作られた柄というのが、今の時代に見返してもハイカラな感じがするのが近江上布が栄えた理由なのかなあとも思います。これに関しても、いつか、ライブラリー化あるいは製本化して残していければと思ったりもします。