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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
広幅絣織物
2016年03月20日
私が上海滞在中に、第二次審査のあった近江上布横絣織物を広幅で織るプロジェクトが、しが新事業応援ファンドの審査を通って、4月から近江上布横絣織物を広い幅で織るプロジェクトがスタートする。

このプロジェクトは半手織の要素を含んでいるため大量生産は無理で、また、受注生産も無理だろう。昔の渋紙などを活用しながらできるだけ生産して在庫を買ってもらう形になるだろう。今の時代に在庫を積むというのも逆によいんではないかと思える。

ポイントは、横絣織物は広幅で織るのは難しく、それを林与が得意とするシャトル織機を活用しながら半手織で織るというところ。着物にも使えるほか、幅が112cmと広いのでアパレルやインテリアにも使いやすいというメリットがある。

展示会などでも多くのブランドが高くても欲しいと思われる生地である。柄は、林与のたぶん2千柄はあるであろう近江上布アーカイブを活用する。初年度はストールから着手して、2年目はワンピース、3年目は着物の製品も試作する。これもまた、超細番手リネンプロジェクトやアイリッシュリネンプロジェクトに続く、林与の特色をより強く出すプロジェクトになる。

麻に絣はよく合うのだ。50年昔におじいさんが手がけていた世界を今の形で再現することになる。与一爺さんのころは、林与が機元として村規模で近江上布を生産していた。今の小さな林与がそれにどこまで迫れるのかやってみないとわからないが、3年間かけて基礎を作り上げたい。