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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
2017SSもの
2016年10月20日
2017SSものの生産の時期。今のタイミングで本来なら決まっていないともう間に合わないタイミングに差し掛かって、今からサンプルからの話を進めて、1月末納期の話もあったりするが、どうクリアしていくのかのところ。春夏物の厳しいのは年末年始ともぶつかる。休みの前後がどこもパニック状態なので、実質12月27辺りから1月10日の連休明けくらいまでの2週間がないのと同じ。

年明けの加工投入で、なんとか1月末の納期に間に合うかどうか。もしなにか問題があればすべてがかわってくる。一からやり直すとかだともう地獄の世界だが、新しいものをやるときにはそのリスクがのしかかる。12月に本生産が決まっても、そこから染めるとなると年内に何色染めてもらえるかという話。仕事するのがその空白の2週間ということが多い。まあ、軽く見られるコンビニとかでも24時間動いているから、生き残れるのだろうから、本業が本職でやっていてそれ以下の覚悟だと春夏物なんて海外に越されていくのもあたりまえなのかと思う。

日本の春夏物が苦戦しているのは、たとえば、中国やベトナムなどの旧正月のタイミングが日本と同じだったら、状況は変わっていただろう。それだけで、海外のデリバリースケジュールなども含めて日本以上に苦戦していたはずである。しかも、年によって前後するとか、旧正月明けには生産力が落ちているとかの要素が海外にはありうる。2月に旧正月というのは、2月、3月店頭を目指す春夏物の生産にとってはある意味、労働力が減っても影響は少ない。海外縫製も1月1日に正月で、旧正月明けに人が減ったら、春夏物の生産は大打撃をうけるだろう。

日本も正月を旧正月にすると同じスケジュールで企画が始まっても春夏物の生産がかなり楽になるのになあと思うが、今の遅い立ち上がりの企画の背景には、店頭である百貨店バイヤーさんの方向性が決まっていないので、企画が進められないということがあろう。数ヶ月での試作から本番への移行と言うのは、小物ですらも結構、地場産業的な分業のなかでのテキスタイル生産では厳しいところがあるけど、アパレルともなれば、品質面の確立や、納期リスクも高すぎて手を出さないほうが安全というところになってくる。

今は、アパレルは難しいという話が麻関連の素材を扱っておられる方々からは声が上がる。安いものなら品質なども目をつぶるということがあるけど。百貨店の高級ブランド向けでは、厳格な百貨店基準やブランド基準などがあるとすれば不安定な要素が多い麻では難しいことが多いのである。今から林与も新規の案件が入り始め予定されているけども注文が入ってもタイミング的に頭を悩ませることが多いものである。出発は簡単だがゴール予定が1月末だとかなり危うい。