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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
ジャガード織機
2010年03月27日
昨日の夜は、ジャガード織機を調整していました。今回もチェーンの問題で、一コマ分詰めるという作業をおこないました。ドビー織機と同じで作業自体は単純なことなのですが、サンダーで鋼鉄のチェーンを切断したりと、鉄工所のような作業が必要です。

リネン100%をジャガードで織るのは、切れやすいリネンだけに、織機を戻さないといけないので段ができやすく大変だったりします。だから、リネンのジャガード織物というのは世界中でも出回っているものが本当に少ないのです。

今年の新作の第3弾にリネンジャガードも加えようと今製作中で、これも、ジャパンクリエーションまでには出来上がるのではないかと思っています。ジャガード織機というのは、無地ライクながらも薄っすらと模様が入ってエレガントな感じになります。今後の展開としましては、花柄や草木の柄などをも配していこうかと計画しています。

ジャガード織機で織る利点は柄の問題だけではありません。ジャガード織機は一本一本が糸でつるされたソウコウを通っているので、糸のテンション管理の自由度が高いのです。縦糸のテンション差の大きい織物など特殊なものを織るのには非常に良い仕組みで、林与がジャガードを大事にしている理由の一つがそこにあります。

ジャガードは糸切れの処理がより複雑になりますので、通常でも織り段が出来やすいのですが、さらに、2重織で裏が見えない状態で織物を織り進めて行きますので、織りの技術は必要です。