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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
昨年に比べると
2018年02月01日
昨年の冬は年末年始の雪がすごくって、1月20日ころの雪もすごくって、ミラノウニカから帰った後も雪がすごかったの覚えているのだが、今年も寒いながらにも、昨年ほどではなくありがたい。夕方は1件プリント工場宛に出荷で検反などをやったけども、小さなキズを修理してキズの箇所が数箇所減って、経のよく切れた織物で織るのにてこずったもののよい仕上がりで安心。

手で触っていてもよい感触で織りにくいリネンというのは、糸がやわらかいからで織り上がった物はソフトな風合いのものであることが多い。それにしても、昨年の糸というのはどうしてこれほどまでに織りにくいのだろうか、おととしの作柄が悪かったという話だが、機屋泣かせの一年であった。この1年は私の経験した今まででリネンが一番織りにくい1年であった。

生成にも問題が多く、シャトルで織ると色段になる問題が顕著で、ワンロットの糸の色のばらつきが激しく今それをコントロール中。レピアだとそれほど問題は起こらないのだろうけどもシャトル織機で織ると大きな問題となる。私の手順どおりに作業をして織ってもらうとシャトル織機でもレピアと同じ糸の連続性を維持でき問題がたぶん回避できるのだろうけど。レピアで織った生成の反物で段が見えなくても、裁断して縫製して、使うと左右の色が微妙に異なるなどの問題はありえるだろう。

この一年リネンの生成の注文を糸が悪いという想定からアパレル向けではほとんど受けていないので助かったといえば助かった。聞いた話によると昨年は全体の5%しか60番手を引くことのできる原料が取れなかったとか。100番手超えの織物などを手がけているけどもよい糸の入手からして難しい状況。100番手だと5年前はレピアででも縦糸に糊も付けずに織っていたのが懐かしい。今の100番手の糸だと、糊を付けてもアパレル向けの密度だと織れずに大変な問題となりえる。