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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
織物業界の良い悪いの背景
2018年07月30日
昔の織物のほうが今よりも素敵で日本が繊維大国であった背景には、1ドルが360円だったとか、1ドルが中国元2元であったのが一番の理由で、海外で作られたものが、べらぼうに高く、国内では国内で作ったものしか流れ難かった。

今は、円はドルに対しては3倍、中国元に対しては9倍の価値を持つ。日本で作ったものは他国では高級品で手が出しにくい。一方、国内の繊維製品市場の95%が海外製品。国内でも国産品は高級品ゾーン。

繊維製品を扱う業者も国内で作ったものより、海外で作ったもののほうが、利益を産み出しやすく、海外仕入れ型のアパレルほど、経営の数字も良好だったりする。もの作り自体においても、日本向けにたくさんものを生産し普通に成り立つ海外メーカーのほうが新しいデザインや商品も企画しやすい。

生地にしても、中国に展示会にいくと何千社が、一社あたり何千種類の布を並べている。そんななかで、林与のような小さな会社の場合、自分のやっていることの特色を濃く見せられるかどうか。ひとつの布を作るにもどれだけ自分が力を注げるか。作る人の力がすべてで、それを外にもとめるでなく、自分たちでこなして行く。

織物はデザインだけじゃなくエンジニアリングの部分も実用性を考えると大事で、糸から織物を織り上げるまでの作業、