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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
加工出し
2018年08月22日
織物に加工が必要であるということは繊維業界の方にもあまり知られていない。大手の生地商社の方でも織るだけで織物が出来上がると思っておられる方が多い。林与のリネンガーゼストール生機は、織っただけの状態で加工はしていないので、ハリがあって、横糸がまっすぐ走っている状態である。水に通すことで、横糸がアップアンドダウンして、生地幅が入る。通常、整理工場さんに加工に出すと縦を引っ張って加工になるので、幅は15%くらい縮む。フリーテンションで加工すると縦も縮むので、縦横ともに10%くらいが縮む想定である。

天然繊維の織物というのは、基本的には使い込んで行くと詰まって行く。長さや幅が縮んで行く傾向にある。樹脂なんかを使わないと糸が水を吸って膨張し縮む、それを干してプレスして伸ばすが、だんだんと縮んで行く傾向はある。綿のシャツなども、何回も洗うとクビ周りなど2cmから3cm縮むもので、最後は首周りが苦しくなってくる。特に襟周りは縫製が折れたりして密度が高いので縮みやすい。リネンだと首周りはゆったり目につくったほうが安心ではある。

今日は加工工場では新しい担当の方、加工内容の詳細を問い合わせると的確に返答もらえ加工を出すものとしては加工指図で迷いがない。問題が起こったときに加工内容などが分からないとどうしようもないことがある。用途によって薬剤など使用できないものがあったりもする。指図するときにそういうことを考えて指図しないと一般的な加工では通らないこともある。的確に情報が分かる加工内容のほうが織物を企画する上で大事だったりする。