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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
能力
2019年02月24日
仕事というのは意欲と能力のある人が集まってするのが一番だろうと思う。昔からだが、目の前に仕事があって面倒そうな年配の人が本当に多くて、本当だとこういう風にやらないといけないのだけどもこれはこの人には無理だから簡単な方法でやってもらうというようなことばかりで、これでは大したものは出来ないのである。働く人の能力に合わせて仕事してしまうと、問題も余計に起こるし仕事しないほうがよいのかもしれない。

問題が起こり難い確認作業を多く含む手順での作業というのは面倒なのである。そういう面倒を避けながら仕事するとどこかで間違いが起こっても間違ったまま、ボタンの掛け違えで仕事が進む。最初からやり直さないとならないのだが、失敗した人が間違ったから最初からやり直しということに憤慨するケースが本当に多い。だから、間違い難いような確認作業の多い手順でやって欲しいのだが、それを面倒がる。

そのあたりで仕事レベルでは、もう中国のほうが上になっている。日本の仕事が面倒な経験者が集まって仕事している状態より、仕事が欲しい新興国の何百人もの若い人たちの仕事のほうが質も高い。国内だと経験者が若い者に対して偉そうにしていたらそれで仕事みたいなあたりなのだろうけども、そういう経験者たちが海外の素人と思っていた人たちに飲まれてしまう話。日本の驕った繊維業界の多くは、海外に足元をすくわれ飲み込まれてしまった。しかたないことだろう。

もちろん、為替の問題もあるけども、せめて、日本人らしい考えと技を持っていれば日本の織物は中国に並ばれることはなかっただろうと思う。けども、日本人の考え方も標準化してしまって、できることもものも特別ではなくなってしまった。同じ時間仕事しても何倍もの生産性があるのが勤勉である日本人の特長で、島国であっても豊かな生活が手にできていたのにとは思う。

私が忙しすぎて手が足りず、篠山から女性の方が自分の企画した布をつくるために来られて、糸を割って整経機に糸を建てる作業。本職じゃなくても本職以上に仕事できるのは正しい人生観があるからだろうと思う。前に来られた電気工事士の方も、最初から整経の作業ができたのは、織物素人でも他の仕事ちゃんとやってられる方なら織物の仕事は特別難しくは無いということだろう。