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リネン日記
厳しい基準?のオーガニックの定義
2019年04月14日
地球環境を守るという謳いがクリーンディーゼルの場合には偽装に繋がる。安全だという飛行機が安全装置のために墜落。そういう背景には人という要素が絡んでいて、本質が消費者を騙して利益を上げることしかないというところを露呈する。消費者がクリーンディーゼルの謳いを信じて、結果、大気を汚染するディーゼルを吐き出す車が何千万台もヨーロッパで普通に走っているとか痛ましすぎる。また、墜落に誘導する危険な装置の付いた飛行機が世界中を飛び回るとか。新しい技術が逆にそういう結果に結びついてしまう。

エコという共通のキーワードがあって、エコロジー、省エネとか。エコというものは本当に利用されやすい。エコが利用されて偽装された場合も、エコ的な推進力国がらみが多いので隠匿されることが普通だったりと、どこまでが本当なのかが分からない。地球温暖化で原発がエコだと推進されたりと世界的な国連ですらも大きなエコの考え方に問題があったりする。

今の一部のオーガニック基準では、よく謳われている3年間農薬不使用とかはもはや幻想になりつつある。たとえばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンが5%とか10%入っていてもオーガニックと呼んでよいとか、厳しい基準ではなくなってしまって、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンは可なのに同じ綿であるGMOは不可とか、私も一般的にはGMOのような利権主義には反対の立場だけど、オーガニックでは作物が育たない環境というものも存在し、オーガニックコットンがその規定のために、逆に普通はコットンが育たないような雨の少ない砂漠のような場所で地下水をスプリンクラーで撒いて人造的にしか効率よく量産され難いという要素などを考えたりするときには、自然の中でコットンを栽培しやすい日本では同じことは無理で、自然にコットンが栽培できる場所だから害虫もいるんだよみたいな本当のオーガニックの世界でハンドピックトで量産は難しい。インドなんかでは2010年資料では、国が、オーガニック基準で足りないときは無機肥料の補助的な使用を認めている話で、オーガニック基準に歯止めが利いていない裏事情は日本の消費者には届いていない。そこに来て、オーガニックを謳う基準として合成繊維が5%、10%入っててもオーガニックを謳ってよい流れ、もう、オーガニックなんていうのは消費者騙しに近づきすぎて、基準というより努力目標程度でよいんじゃないかと思う。

私も麻を扱っているけど、麻100%と、耳糸以外の生地部分に少しでも綿が入っていれば麻ではなく綿麻という表現にしている。さらに、合成繊維が入ってて「麻」ですと謳うと消費者からすると後から合成繊維が入っているのを混率みて知ったら騙されたと思う人もいるだろう。麻生地を使いたい人が麻を求めておられるから。「オーガニック」という言葉に関しても、オーガニックといって販売されたら、一般の消費者は合成繊維が入っているとか思いもしないだろうと思うが、私が間違っているのか?ましてや、3年間、化学肥料不使用、殺虫剤不使用、枯葉剤不使用のような謳いのオーガニックの基準を謳う製品に、5%とか10%合成繊維が入っているとか。消費者の誤解を生まないように「オーガニック+合成繊維」とか「オーガニック○○%」いう表現が適切な表現であろう。合成繊維が入っているものをオーガニックとだけ謳えば、混率に関しても厳しい基準の日本では、消費者の誤解を招く不当表示に当たる可能性はないのか。オーガニックを求める消費者の感覚からすれば許容できないレベルのものという気がしてならない。たとえば、オーガニックリネンと謳うからにはオーガニックリネン100%でないと合成繊維が5%でも入っていれば、まったく別物で、私は騙された気分になるけど、そこまで緩い基準が今のオーガニックの基準のひとつなのが、なんか、GMOの会社と同じで、供給側の利益ばかり都合よく考えすぎて、それを購入する消費者のことは考えていないのではないのか。

別の話になるが、典型的な枯葉剤を使用したコットン畑の画像をバックに、I support organic cotton.が、あるオーガニックコットンの協会のトップページのままなのも、その協会の誰もその畑の画像を見て違和感を感じないのかと思うところ。オーガニックコットン販売士の資格検定というものもされているのに、なぜ、オーガニックコットンでもない画像で、I support organic cotton.というPRなのだろうか。枯葉剤を使った典型的なコットン綿畑の風景がオーガニックコットン畑の風景だと間違った認識につながりかねず、枯葉剤を使用することをエシカルな問題で批判する立場なのだから、こういうミスは放置しておくより指摘があれば修正も必要ではなかろうか。