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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
出荷
2019年11月20日
今日は朝からストール関連の出荷の準備、プリント工場への出荷。このプリント工場は前の社長さんにお世話になった工場で、2回しかお会いしたことはないけどもものづくりに思いをもっておられ、プリント工場というのはペンキ屋だと就職したい学生には説明すると行って居られた。

美術、芸術系の学生さんを塾生として募集され出入りが多く、若い人で活気があった。非常に羨ましく思っていたのが懐かしい。その社長も2年ほど前に亡くなられて、バイタリティのあった会社であるだけに、その後が心配ではあったが新しい社長が切り盛りされている。

前の社長には、工場の中を見せていただいたが、ビルの中に作業現場が詰まっていて、作業の塊のような工場。いろんな設備を持って、前社長は私は理系で美術的なことは苦手なんで他の人に任せてあるという話で、プリントというのは薬剤など化学式に長けていないと新しい技術に対応してゆくのは難しいんだろうなあと思った。

最新のフラットベッドのインクジェットを取り入れられていて、私もその最新のフラットベッドで仕事をしていただいた。インクジェットというのは色の再現性など、普通のプリンタと同じように苦労があるようで、かなり濃度などに差が出てくるので自分の会社の問題ではない、機械会社の問題を解決されているようなあたりが大変だろうなあと思った。

プリント工場にしてもほんと一発勝負の世界。お客さんが投入した生地に一回で正しくプリントできなければ大問題。アパレルではサンプルズバりでないとなかなか納得してもらえず、納品が難しくなることが多い。人の出入りの多い会社というのは、作業する人が1年後には変わっていることも多いので、同じ手、同じ目での判断でものが作れるとは限らないので、その度その度、サンプルと比べて色を合わせるという作業、それが一回でどこまでうまくできるのかという一発勝負。何百万のリスクのある話で、書道や絵画の失敗とは比べ物にならないくらいに、やり直しが効かないデータ重視な仕事。林与の織物も失敗したときに後戻りがしにくいのでそのあたりが同様に難しい部分ではある。

慎重な指図を生地に添えて失敗リスクが少しでも少なくなるように願いながら出荷した。次に、他の生地の出荷の準備。こちらも急いでいる仕事でシャトル織りの仕事。修正作業に時間がかかりすぎるくらいに織るのと同じくらいに時間が掛かる。