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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
シャトル織機
2009年06月14日
「林与」には、レピア織機とシャトル織機があります。本業のコレクションブランド、百貨店ブランド向けに量産する素材は、織段になりにくい生産性の高いレピア織機で織ります。一方、シャトル織機では、手間暇掛けて丁寧に織ることで語れる布を織っています。シャトル織機で、切れやすいリネンの細番手の服地を織るときには一時間に2Mくらいしか織れません。織機一台をフルに動かして、ようやく一日10Mから15Mほど。材料の違いだけでなく、通常に流通しているリネンの何倍もの手間、技術、時間を布に注ぎ込んでいます。

「林与」は、世界で流通しているリネンの単糸では一番太いくらいの麻番の5番手クラスから、世界中探しても購入することのできない弊社デッドストックのビンテージアイリッシュリネンの150番手クラスの超細番手まで織ることができる日本の麻業界ではもちろん、世界的に見てたリネン業界の中でも希少な存在です。

昨年、杼替(ヒガエ)の出来るシャトル織機がどうしてもほしくって、機械屋さんに探してほしいと頼んだら、40年この織機を守ってこられた方が、弊社にすべての織機を譲ってくださることになり、弊社にあったW幅のレピア織機を廃棄して設置しました。シャトル織機のメンテナンスは大変で、部品も入手が困難で、技術力がないと動かせない織機ですが、それだけに語れる布を織ることができるのは幸せです。

服地の幅まで織れるので、シャトル織のチェック柄などのリネンのワンピース素材などもこの織機が活躍しています。画像のほうご覧いただくと昭和レトロな織機だということがお分かりいただけるかと思います。