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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
掃除
2020年10月23日
今日は、スチールラック2つ設置してL40番手の糸を片付け、先染織物の工場というのは糸であふれているもので、染めた麻糸であふれている。林与は特に染めた糸であふれていて、なんとかしないとなあと思うばかり。

染めた糸にしても同じ色でも染のロットが異なれば、原糸のロットが異なれば基本違う糸なのである。ビニール袋ごとにいろんなロットの糸があふれていて、そういう糸を捨ててしまうことはなく、基本、いつか使うように残しているのである。麻糸というのは何十年でももって、昔の糸というのは値段も高かったけどもその分品質も良いというのがよくあること。

今日も、昔の糸を箱に入直すときに触って、今の糸にないような感触を感じたりした。それは撚糸だったけどもふわっとしたありえない落ち感のあるリネンの糸の感触。25年前の糸で、10kgちょっとだったけども、1反50m分ほど特別の反物をつくるときに使おうと思う。

リネン生地というのは、年月がたって良い風合いが出てくるものである。今日上がってきたリネンにしても、加工上がりでパサパサしていて好きじゃないことがあるけども、それを林与で何年か寝かせると湿気をすって風合い的にいい感じになることも多い。よく、加工から上がってきていまいちだなあと思った布が、倉庫に寝かせていると数年後におやこれはと思うこともあったりすることも多い。

生地になってからも繊維というのは生きているのであり、一年もない草の命よりも、糸や服になった後に何十年もの寿命を持つものなのである。