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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
オーガニックヘンプ
2020年10月29日
ヘンプというのは自生するくらいなので農薬の必要もないので、オーガニックなのであるけども、一方でオーガニックヘンプと謳われないのは、あえてオーガニック栽培をする必要もない部分があるからだろう。

もう一つ、オーガニックと呼びにくいのは、ヘンプの植物自体が毒性を持つ部分があるから毒性の検査の必要なものが、オーガニックの概念とは馴染まない部分があるからなんじゃないかなあと思う。

日本も戦前は大麻が至る所に生えていたといわれているけども、前後GHQの指導により、大麻草は撲滅された。そもそもその大麻草というのは、インドのような毒性の高いものではなく、交配によって無毒に近く品種改良されたものが昔に中国から日本に入って来たものと考えられる。

栃木県などでは大麻栽培がおこなわれれていて無毒に近いものではあるが、たとえば、鳥取での村おこしでその無毒の株が植えられて隠れ蓑になって、毒性のある大麻が栽培されてしまっていたようなことが疑われている。その場合、鳥取の無毒の大麻は、有毒の大麻と交配して優勢遺伝して有毒化してゆくだろうから、花粉も2km飛ぶとか言われていて、有毒なものを誰か悪い奴が育てていると、無毒の大麻を育てているつもりでも、有毒なものを育ててしまうことになる。無毒大麻にしても健全にオーガニック栽培というのは難しいのである。

中国では大麻が大量に栽培されているけども、その背景にはマリファナなどに対しては非常に厳しい法律があって、それ故に産業用大麻が成り立っているように思う。日本では神宮大麻などはこのままでは消えてしまうと危惧されているけども、一部の限られたものだけが限られた用途のためだけに栽培を許可されるのがやはり安全だと思う。日本の麻業界も、素材としての戦後大麻を封印したような感があったが、大きな変化だったがそれを受け入れた。今また、中国などから糸を輸入して大麻が、エコな素材として脚光を浴びてはいるものの、大麻が栽培上はオーガニックながらその毒性からオーガニックとはみなされないあたりが繊維用途の大麻の悲しい側面である。