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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
顔合わせ
2021年04月04日
インターンの方との初顔合わせ、学生さんというのはさすがにお若いなあと感じるが、学校を休学して弊社のほか1年のインターンを考えられている。普通のサラリーマン以上に覚悟のある話。私としては、学生の方だけでなく、社会人の方でも飛び歩いていて、面倒をみてもらうを探しているだけで仕事みたいな人が多いけども、そういうのは応対する側が迷惑だったりするので、自分自身が時間と体力を使う地道な仕事の積み重ねで布の世界の価値が生まれていくというあたりを人生の早い時期に知ってもらっておきたい。

高級ブランドにしても、最後に生地に求めるのはそこの部分で、そういう基本を抜きにしては、本物的なものづくりがまったくのホラ話に終わってしまう。よくあるラベルで金をうむような商売みたいになっては最悪の産地偽装やエシカル偽装そのもの。

繊維の世界では昔からそういうのが多くて、なぜ、林与が小さいのかというとそういうのが嫌いだから、地力のある人があつまって、自分たちで自分たちが働くことの価値を生み出して行くようなあたりを常に大事にしてゆきたい。

林与というのは繊維業界の中でも厳しいものづくりにみえるけども、何十年やっている人たちが繊維業界だけでなく、一般的な仕事としても難しいだろうなあと若いころから外の世界との比較で感じて、そういう過去の繊維業界の仕事がなかなかできなくなって難しくなった重荷を全部一人でも背負うのも辞さず、日本の繊維業界が昔を引きずっていては食べていくのが難しいのも当たり前だろうなあと思っている。

先代なんかもそうだが、なんで仕事すら自分でする覚悟なく偉そうにしていたのかが意味が分からずに、そういう経験者の働かないを代わりに背負って働いて片付けてあげるのが次の世代の仕事になってしまうと、まさに外を知らない文句言いで次の世代に集ってばかりのアカン典型。地力が低すぎて外の世界では食べていくのも難しいがそれの連鎖に頼って生きようとするが、気の抜けた看板商売というのは、海外の日本が馬鹿にしてきた人たちのものづくりにも負けてしまう。国内でモノづくりしても、昔の中国のような品質の安定が難しくなってきていて、手間を嫌がる損得ベースな海外的なものづくりが職人の世界にも蔓延。

技術を流出させて安く他で作りたいみたいな考え方が多く、日本の培ってきたことを海外でやって利ザヤを稼ぎたいというのが日本の繊維業界に蔓延している、それは大手のSPAの戦略と同じだが、自分さえよければそれでよいという安直な考え方。でも、国内でやっている人たち、特に生地問屋さんや産元が、平気で技術を流出してしまうのも海外の人よりも苦労をして仕事をする気持ちが無いからだろうから、取られて当たり前のような食べていくのも難しくなる流れ。

日本の大手SPAが元気なのも日本が培った技術を海外でアプライみたいなあたり。日本の大手繊維日本の国産の実質的な敵になるというのも皮肉な話で、繊維産業ではそれが成り立つような話で、自動車だと産業振興でも全く逆だろう話。