2021年11月30日
今日は、朝7時に出発で大阪の本町の綿業会館での大阪府とせんば適塾主催のビジネスマッチングイベント。過去に10何回か毎回出席させて頂いていて、今は、大阪で仕事の商談で出てゆく機会もコロナ関係なくコロナ以前からほとんどなくなっているので、大阪で以前から取引のある方や顔見知りの方などに会えるチャンスの一つである。
テキスタイルマルシェで親しくしていただいている皆さんとも実際にお会いできたのは1年以上ぶりだろうか、お話した順番に、丹後の大江さん、東大阪の松尾捺染さん、泉大津の細川さん、テキスタイルマルシェを企画されている尾原さん、東大阪のヨシダさん。近況報告などをさせていただくも、どこも今はコロナで通常のアパレル関係の仕事がなかなか難しい流れでどこも同じ状況だなあ、でも、前向きに強く動いておられるのがやっぱりどんなことを今しているのか話していても面白いし、自分の会社以外の繊維の情報をたくさん知る機会になってそれだけでも大阪まで出て来た甲斐がある。
それ以外にも主催の皆さんからもいろいろと情報をいただいたりして、新しいことに挑戦したり、なぜ滋賀県の会社が大阪府の援助をいただけるのかは大阪府の関西の繊維業界をもりあげようとする意気込みなんだろうけども、立場は違っても、どんどん自分たちの手で現実的ないろんなことをやってみましょうみたいな人たちが集まる場というのはじれったい感がなく林与の方向性ともあっている。手法が自分でやるみたいなところが特に好きで自分でつくって自分で売っていくみたいなスタイルを支援くださっているようなところがありがたい。
出会いのチャンスというのは、自分のいろいろと疑問に思っていることを尋ねることもできる場であったりして、京都のカケンさんには、いろいろとアゾ染料の検査に関しての質問などをしてみた。一時期と違って今はアゾ染料不使用宣言に関してはだいぶ落ち着いてきているということらしいが、自分で染めたり加工したりするときにアゾ基の問題がないのかという問題は意識をしておかないといけないあたり。
染というのはなるべく堅牢に持っていくほうがよいのであって、リネンを生成のまま染めたりすることは染料が皮膚に付いたりする可能性があるから気を付けないといけないのである。とくにアパレル用のリネンは晒してある糸を染めるか、生成りの糸を晒してから染めるということが大事である。生成りのリネンをそのまま反応染料で染めたりするとやはり堅牢度が悪く色が落ちてゆく。最初から色落ちを意図した染料なら長年の実証もあって良いのだけども、晒すということが糸を弱くしたり、コストアップにつながるから生成りを晒さないというような概念を持ち込んでしまうと、色が落ちて生成っぽく変化してゆくようなことにつながる。その染色方法が直接染料とか反応染料とかだったらあんまりよくない結果である。特に肌に触れる洋服の安全性の面で。肌との接触がすくないカーテンとかなら大丈夫だろう。たとえば、生成りをそのまま染めているだろうリトアニアの糸から紡績しているメーカーのカーテンなんかはスカッとじゃなく草木染したようにすべての色がぼんやりと甘い色に染まって製品化されている、草木染じゃなく生成りを染めているからだろう。