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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
中長期目線
2022年01月13日
ものごとを長く続けていくためには続くような形に適応する必要があると思う。特にコロナ禍でまいってしまっているアパレル業界にとっては、今年の原料高やコスト高は、コロナ禍での不況に追い打ちを掛けるような状況だろうと言える。コロナ前よりも戻っていないのにコスト上昇とかが普通にゴロゴロしている話で、コロナ前よりも難しくなっている。

ブランドが一つ消えると、なんの問題もない綺麗なお店が日本全国で何十店舗も閉鎖になる話で、一つのお店に6人としても200人とかの職場が失われることにつながる。そしてそこに新しい店舗が入ってがうまく回れば弱肉強食的な自然淘汰でまだましなのかとも思うけども、入るテナントもまばらで百貨店が閉鎖されるというようなレベルの話につながってきている。

日本人も国際的に見ても普通感覚になってきてしまったので、日本人の強みみたいなものが日本でやっているからといって出てくるわけでもない。世界的な大手の半導体工場で働いたときにも、品質管理というのがマニュアル的になっていて、特別すごいものをつくるというよりは安定した妥協したようなものづくりに落とし込む。それなら世界のどこで作っても同じことにつながってくる。

日本人も、昔、いろんなことを実践的にとことんやっていた人たちは全体も見えて器用だったりしたものだけども、もう器用な人も少なくなってしまって、経験をするチャンスも少なくなってしまっている。分からずに適当にやって失敗してもそれが普通というのが今の時代の流れで、行政もそんな感じが多くなってきて、成り立つものも成り立たないような方向がちやほやされたり。ちやほやされている世界というのは結局消えて行く世界で、私も日本の繊維業界でそういうのを見てきただけに、ものごとをやっていく以上は覚悟みたいなものは必要なんだろうと思う。