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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
オフ白
2010年07月08日
今日は、朝一番でお客様がお越しになられました。今でも昔のようなスタイルを継承されている問屋さんで、そういうスタイルで今の時代に残られ、日本でも限られた良いものの世界に残っておられるのは、お話を聞いていてもその方自身の仕事に対する姿勢が大きいかと思います。

林与みたいな、ものづくりのスタイルが日本に残っていることを大事に思ってくださっているので、それを店頭までしっかりと伝えようとしてくださっております。海外製の生地が、本場の生地であるかのように流通してしまっている今の時代ですので、確かなものづくりというのは大事だなあと思います。

昨日は、糸商さんが見えられ話をしていたのですが、織物のことだけでなく、織物の安全性に注目される消費者の方が多くなっていることをお話しました。リネンというのは農作物的な要素が大きいながらも、それを高品位なものにしようとするとどうしても、科学的な処理が伴います。私自身が、厳密な話、高品位なアパレルの生成の色というのは、精錬がほどこされ本来の生成の色ではないと考えるのもそのあたりです。

リネンのオフ白には、いろいろな白度がありますが、その白度というものが糸の原料の質までをも物語るのだなあと感じることがあります。白でも、非常に白度の高いシリーズとそれ以外の通常のオフ白なシリーズとでは、晒工程で使用される薬品が異なる話にいたりました。

このような漂白方法に関しても誤認されることがしばしばで、私自身はリネン糸と触れる機会が多く、白度の違いにも敏感ですので、その白さを見ると通常でない白さというものを評価することができるのですが、それをご存じないケースでは、一般的なリネン糸の漂白である過酸化水素で漂白したオフ白なものを特別な高価なものとして販売されるケースが増えているのには疑問を感じるところです。