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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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ヒューズ
2022年05月27日
整経機の巻き取りのスイッチボックスの中のヒューズが私が会社で仕事し始めてから25年ぶりに初めてくらいに切れた。電源を入れてもモーターが回らないので大事なのかと心配をしたのだけども、ヒューズが切れただけというオチで、夕方だったので、工具店は閉まってしまっているので、コメリにヒューズを探しに行ったらそれらしきものが売っていて、モーターの容量の少し上くらいのアンペアのヒューズを選んで購入して取り替えたら問題なく回り始めた。工具店にいけば適切なものを相談出来き、業務用の質の良い安心なものを買えたりするのだけど、コメリではやっぱり普通のJIS規格程度の品質のものなんだろうなあと思いつつも急いでいるので仕方ない。

3線のうち2つのヒューズが切れたので、スイッチ内部で切れていないヒューズの1線の接続箇所が外れたかなんかの時に、残った2線では三相モーターは回らず負荷が掛かって、ヒューズ切れの感じだろうか。

巻き取り時にはすごいテンションが掛かるのでモーターにはかなりの負荷が掛かるので、ヒューズが切れてしまうというのも考えてみればしかたないことだけど、25年以上ぶりくらいのできごと。昭和のころにつくられた織物の機械類は本当に一生ものだなあと思う。その整経機は昭和50年あたりに中古で手に入れたもののようである。昭和40年ころ製造の服部の整経機である。

巾違いで同じようなタイプが2台あるけども、小さいほうの整経機が小回りが利くのでいつも使っている。昭和につくられたモーターとか無茶苦茶長寿命で、100年くらいは使えるんじゃないかと思うくらいに織機のモーターなんかも故障はほとんどない。買い替えを促すような政策が多かったりするけども、100年使えるようなものというのは、10年しか使えないものの10倍環境にも良いことになる。

100年も持つような機械は、一人の人では使い切ることができないので、引き継がれて次の人がそれを使うような形。理想的じゃないかと思う。日本で整経機を作る会社ももうないと聞いていて、整経機というのは、場所も取ってしまうので整経やってた方がやめてしまうと移設して整経作業を自社内でやろうと考える織物工場というのは少ない。

整経という作業は単純にみえ、海外だと10歳くらいの女の子が整経を遊びみたいにやっているのを見たことがある。日本の伝統工芸系の整経というのは整経機に山が無かったりしてドラムに等間隔で巻いていく形。伸縮性のある糸の場合にはそのほうほうでうまくいくんだろうけど、麻糸のような伸度がなく、切れやすいとか、伸びたとしても元に戻らないような繊維の場合には、整経の山の高さや送りというものが大事になってくる。