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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
グリモクラ
2023年03月19日
スウェーデンのグリモクラという手織り機を組み立てるのだが、大阪の手織りをやっておられるESINの美和さんが組み立てを手伝いに来てくれて、このグリモクラも中古で手に入れてから1年以上経ってしまっているけも、組み立てる時間もなかった。1年くらいバラバラのままだったのを、組み立てることに。お昼過ぎから会社の寮の一つの部屋で組み立て、1時間ほどで基本的な部分が組みあがって、今日はそこまでで目的完了。

あとは、林与がグリモクラを一般的なソウコウ枠とワイヤーヘルドが使えるように改造して、手織りでいろんなものが織れるようにする予定。中古の多分、1980年代頃のグリモクラなので、木材の材質もよくしっかりとしていて悪くないんじゃないかな。グリモクラは手織り機としては、一番くらいにしっかりとしている手織り機なのだけども、普段、シャトル織機を使ったりしているので、木製の手織り機というのはいい感じの意家具みたいに思えてしまう。

ESINの美和さんは、今朝、林与に来られたのだけども、午前中は、シャトル織機に初挑戦で、キッチンクロスの本生産やってる織機を動かしてもらう。かなり、織りやすく調整を掛けてい有る織機で、速度も1分に80回転くらいに落としてある織機なので、織りやすいとは思う。シャトル織機のハンドルと框の操作が普通だとみんな安定しないのだけど、美和さんはかなり安定したスタートで、一度も失敗することなく、何十回となくなった横糸の交換。

それと、縦繋ぎを経験してもらう。初めての縦繋ぎということで、手織りをされていても縦繋ぎをする機会は少ないようで、岩手のみちのくあかね会さんも機替えの時には、縦繋ぎじゃなくて、経通しで新しい縦に交換するということがあるんだろう。織物関係の大学や専門学校では手織りなのだけども、学校の織物の先生でも機結びや縦繋ぎできる人というのはほとんどいないだろうと思うこともある。

林与の場合は、糸を繋ぐのはタイイングマシーンという機械で繋ぐこともある。太い麻糸や、綿の経糸はタイイングマシーンのほうがよいけども、切れやすい細い麻糸の場合には、タイイングマシーンの場合、間違いやすいことが多いので、糸の順番が変わってはいけないものやタイイングマシーンでは繋ぎにくいものは、手で繋ぐことも多い。それと、織り終わった後に織前で布をカットした場合に、繋ぎ布を使って織出しをするんだけども、その繋ぎ布を繋ぐのも縦繋ぎと同じ結び方で繋ぐ。

縦繋ぎも、もう日本の織物業界では必要がなくなってしまっている技術にはなりかけているだろう。でも、手織りなんかでも縦繋ぎ知っていると便利だと思うケースはあるだろう、結んだ後に糸がぴーんとはって緩んでいないから。素抜けした糸などを片方は機結びしてからもう片方は、縦繋ぎするとかが実用的な使い方。縦繋ぎの技術にしても日本から消えないように、伝統工芸系を中心に技術の継承はあるだろうけど、織物文化の中で縦繋ぎというのは基本技術の一つだろうと思え活用できる局面は多いだろうと思う。