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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
巻き取り
2010年08月04日
糸を通し始めた筬があと30cmのところで端のほうが筬に微妙な問題があるのが見つかり、新しい筬で通し直しです。

別の台では、整経をビームに巻いたものと織機の織る場所とがずれていて、片方の耳のところが織り難いという問題が発生中で、原因は分かるのですがそれにどう対応するかが難しいところです。通常の整経機で、30cmとか40cmとかの幅が狭すぎる織物を巻き取ったときに、巻取りがうまく出来ないという問題は今までに何度か経験しているのですが、多少の位置のズレはカバーできていました。ところが今回の規格ではどうしても織るのが難しいということで、別の方法での解決法を考えます。

これは整経機の設置の問題から絡んできますので、通常の整経を優先した位置取りにするのか、特殊な狭い幅の織物を巻き取ることを想定するのかで、判断が分かれるところです。小幅織物などのようにビーム全長がの短い場合には問題としての認識は起こりえないかとも思いますが、広い幅の織機をつかって小幅織物を手がけるときには検討が必要な問題となってきます。

縫製のほうでも今日は手作業でやっている三巻の部分をアタッチメントでどういう処理が可能なのかという点を全員で検討しました。手作業でやる場合とアタッチメントを使用した場合との仕上がりの違いや、最終的な仕上がりにおいてどちらのほうがより見栄えするのかという点を議論しました。アタッチメントを使用した場合には、最後の仕上がりがつれたりしないように常に調整することの重要性を指導しました。ヨーロッパなどの市販のリネンの製品は縫製は、輸入されて日本の店頭に並んでいるものを見ても、アジア新興国の縫製の品質よりも良くないことが多く、日本製品のようにきっちりと布目などまでも考えて縫製されたものが少ないのです。

ジャカード織機の案件なども、夜、糸番手規格など設定を分析して、紋紙の製作などから前に進めていくことになり、織る前の紋紙の設計などで数週間必要になるような形で、お盆休みの予定の開いている前半がそれに費やされそうです。そのほか、新規に依頼があった来年もののインディゴ染の案件も検討を加えました。