for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。
ホームリネン日記自給自足みたいな普通の感覚
リネン日記
自給自足みたいな普通の感覚
2023年07月22日
今日は、9月の大阪てづくりフェアの件で、コマのなかの配置をどのようにするかを決定しておかないといけないようなタイミングになってきたので、細部を詰めた。特に、背面が他の出展企業さんと壁もなく接しているので、そのあたり、フリーマーケットみたいな状態にするのかどうか、仕切りみたいなものを自分で手配するのかというあたり。

なにか会場に来られた方が、楽しめることがあると良いという思いで、今回もだれでも超かんたん無料手織り体験を行う。手織り織機というのは見ているとなかなか難しそうに見えるのだけども、やってみたら、すごく簡単でだれにでもできて楽しいというのを知ってもらえれば良いなあと思う。編み物とか、縫製とか、あるんだし、織物の体験もあってもよいんだろうと思う。

参加しておられる出展者の方々にとっては、お祭りみたいなイベントだと思う。参加される方にとってもお祭りみたいなものだろうと思う。出展者がどういうことをするかとか、どういうものを用意して売るかとか、また、人と人のつながりや新しい出会いなどもあるだろう。出展者の方の多くも企業のサラリー0万の方も居られたりするかもしれないけども、そういう方でもこのイベントに関しては仕事のような感覚というよりも、大阪のてづくりや繊維業界を盛り上げようという気持ちが強いと思う。

いろいろな方と出会いのあるような場に、自分の作ったものを置いてみたりしてみていただいて、それが発表にもなるし、また気に入ってもらえればほしいと言って買ってもらうことが出来る。なんとなく今は失われた仕事の基本みたいなところがあって、仕事というのは時間から時間というのではなくて、こういうものをつくったらみんなが欲しがってもらえるだろうなあと思うようなものを実際に形にしてお客様にみてもらって成果を上げ、自分が作ったものに対してお客さんの率直な反応を感じることが出来る。

林与にしても会社として仕事をしているけども、仕事の基本はほんとうにその部分で、一般の作家さん以上にそういうのに長けていないと、織物の仕事も続けていけなかったりする。こういうイベントに関しても自分自身で準備して参加するような気持がないとものをつくって売る仕事には向いていないだろうとも思うし、そう、当たり前に行動できる人というのはやっぱり場を作って成り立たせて行けるんだろうと思う。イベントにお客さんとして参加する側よりも、イベントに出展者として参加するのも楽しいんじゃないのかとも思えたりする。他の多くの出展者の方とも親しくなれるし、また、いろんな情報も手に入れることが出来る。

林与にしてももう50過ぎているので、もっと若い機屋さんなんかがこういうイベントに参加されるといろんなきっかけになるんだろうなあと思えたりする。私もテキスタイルマルシェにグループに参加させてもらって、JFW、HARVEST展、TN展の展示会に参加させてもらって、いろんなつながりをいただいて、自分が業界にいるときに何ができるのかということがはっきりとわかって自分にしかできない提案の仕方などもあるんじゃないのかと思い始めた。

あんまり外に出ない林与だけども、全国の産地で活躍されている方とのつながりを通じて全国の繊維の産地の知識も身につき、原材料のことや麻織物以外のなんとか織りとかの繊維の知識も身に着いた。積極性や行動力というのは、経験を積むうえで一番大事なことだろうと思う。そして積んだ経験が毎回毎回のものづくりには生きてくるし、ものづくりでなくても、普通の人が難しいとか大変だとか思うことでも自然に思えたりするようにするようになる。

だれかお若い人でも林与がやっているような手織り体験をやってみられたら、そこから人とのつながりも増え知識も増し、皆にも楽しんでいただけると思うので、ぜひ、他の方で繊維業界を目指そうとされる方があったらやってみてください。繊維業界のエシカルなことを考える時にも、繊維業界のエシカルに潜むパラドックスみたいなところに気が付かないといけないなあと思ったり。貧しく可哀そうに思っている途上国の人のほうが、先進国の人よりも器用で生きる力ももっていて、ただそういう運命的な位置関係の違いなだけで、自分たちの働かなくても生きてゆけるような価値観を基準に、その中の序列に位置づけようとして、そういう人を教育するとか考えるのは勘違いそのものなんじゃないのかと。たとえば、教育で、今の世界の一番安く普及しているような繊維の品質にたどり着けるのかというとそれは全く無理な話。一番安く、日本や世界の優良な利益繊維モデルは、単能工としても高度レベルにいかない標準化レベルそのもので、それがいつのまに日本の繊維業界の理想的なモノづくりになってしまったのだろう。

日本を代表するような繊維業界の方でも金儲け主義の人ばかりじゃないのも分かってる。でも、私と接するときにその正体が見えることも多かったりして、私自身はある日本の著名な織物の先生は本当に気持ちを持っておられると思うのを感じた。それが機結びとか縦繋ぎ、織物をつくるときの基本作業を自分がするという覚悟があるのかないのか、それを面倒がっておられる先生たちというのだと、よほど他に献身的にサポートされているとかでなければ、日本の高度に発達しすぎて高度なことが当り前な繊維業界は、海外の安い大量生産に流されて持って行かないだろうと思う。

世界的にもモラル崩壊で、国連すらもがモラル崩壊そのものの私利私欲主義で、弱いものは叩くけど強いものは叩かないという、ポリシーすらもがというか、国連の本質があまりにも、虐げられた人たちを救うのが国連が募金集める意義じゃなかったのか。戦う勇気もないのが国連レベルでカネだけ集めるような、人々の期待を権威主義で欺いているようなだけなら国連をうごかすような立ち上がる人も必要になって来るというか、国連にあきれて、国連が駄目じゃないのかと思う人も増えるのは当たり前。