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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
打ち合わせ
2010年08月16日
朝一番で、染工場に糸を10kほど持っていきました。工場はまだ休みだというのに、社長がお一人で、事務所で作業をされておられました。企業というのは、人を雇いながらも最後はその人の分まで仕事を生み出している社長の意識に掛かっているんだなあと感じます。

まだ、お盆の最中の方も多いとは思いますが、行政関係は今日から動いておられるということで、打ち合わせに参ってきました。仕事ではなく、シンポジウム関連の書類の提出の打ち合わせです。

夕方には、近くの縫製工場に立ち寄り、そこでも、工場は休みだというのに、社長が一人、ネットで販売されているTシャツを畳んで、袋詰めされていました。たまたま、和装で有名な縫製工場の社長さんも居られ、私が和装関連の縫製のことを訪ねると非常に親切に教えてくださいました。一度、20人ほどの商工会議所主催の研修旅行で一緒させていただいたときに、その社長さんは私のことを覚えてくださっておりありがたい話です。休み中の社員というのはその部分は誰一人知らない影で会社を支えるために一人で、社員のために会社の将来性をさぐり、裏方としても動いておられるのは染工場さんの社長さんとも共通です。

日本の企業のスタイルというのは特別です。だから、世界で一番製造コストが高いといわれる日本でものづくりを裏で支えているのが、会社や社員の面倒をみようとする社長さんたちの影の献身なんだと思います。それを表に見せても今の世の中では通用しないので黙って当たり前のように自分の時間を単純な作業に費やされている姿をみると、この社長のいる会社というのはお付き合いさせていただくうえでも安心できるなあと実感いたします。このお盆に一人で会社を動かしておられる社長さんの姿こそが、地場産業を支えている表に見えない本質の部分です。