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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
帰国して
2010年10月23日
22日の夜10時前にようやくですが家に帰りました。今回の旅で一番の失敗は、荷物が多すぎて、大きなほうのノートパソコンを持っていくのを断念して通常のメールアドレスでのメールのやりとりできなくなってしまったことです。上海のホテルの部屋のLANのコードも問題があるようでドコモでの海外パケ放題だけが生命線となった旅行でした。

初めて海外でデータ通信をするのは勇気のいることです。パケット放題で設定を失敗すると莫大な請求が来ることになるのですが、それを怖がっていては、上海滞在中に何も出来なくなってしまいます。日本から雑誌社の方の掲載依頼の現行の確認なども、それがあったからなんとか済ませることが出来ました。不便なのは不便ですが、ブログの更新などもドコモで行っていました。

旅行中に注文を入れてくださった皆様には、発送などが大幅に遅れてしまい、大変ご迷惑をお掛けいたしました。本日、在庫確認などをいたしまして本日から発送を行い始めております。この一週間で何百ものメールが溜まっていましてジャンクメールの中に混じって、十数年前にアメリカにいたときのサンディエゴで4ヶ月ほどの間、ルームメイトだったオーストリア人のエトガーからのメールが届いていました。メールアドレスを10年以上、変えなくて良かったなあと思いました。子供がもう9歳になったとか、奥さんがスペイン語を勉強しているなど近況報告の書かれたメールをいただいただけだったのですが、サンディエゴにいたときの思い出などが蘇ってきました。

今の林与の方向性というのはそんな流れが生きているかもしれません。展示会などで現地の方や海外の方とお出会いするのは楽しいものです。生地を見ていただいて、それに対するコメントというものが非常にものづくりに役立ちますし、海外にも麻に関して布の価値を伝えられる企業というのがほとんど無いので、それを布をつくる人間が語ることが大事だと思うのです。

不思議なことに日本もヨーロッパもですが、中国やインドのような何千人という会社ほど技術依存になり、人の手の掛からない量産的なものづくりにシフトしています。過去にはより高度な技術がありながらも、その技術というものは簡略化されて失われていきました。今回の展示会では絹織物などの日本の着物が展示されていました。日本人でも着物とは疎遠になりがちで、海外のみなさんが着物を着るのかというと?なのですが、こういう展示会でPRしなければ、着物の文化というものは日陰的な存在になってしまいますので、その試みというものは素敵なことだと思います。会場でも人目を引いておりました。