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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
ゲストティチャー
2010年11月24日
今日からゲストティチャーにお招きいただき、彦根市内の小学校のミシンの授業をお手伝いします。自己紹介をさせていただいたあと、10分ほどお時間をいただきまして、ものを作るところを見ていただきたいなあとおもい、家庭用ミシンではスピードが遅いのでなかなか難しいのですが、パジャマのズボンやブラウス、スカートなどを、裁断した布の状態から縫製して形になるところを見ていただきました。

子供たちがこのミシンの授業をきっかけに、将来、自分で洋服を作ってみようと思われたら素敵だなあと思います。私自身、子供の頃、家庭科や図工の授業というのが小学校にあるのは不思議でした。普通の頭でする授業よりも何倍も濃いのです。手を使うというのは頭を使うよりも何倍も慣れが必要で、頭で考えても実際にはなかなか形にするのが難しいというのがあります。

一方で、仕事で縫製をしている人たちにしても何を作るかということを自分自身で生み出せるデザイやパタンの部分をできる人というのは少ないのです。もっと言えば、縫製の仕事の部分に限っても、一つの服を自分で仕上げることの出来る人は、今の時代、縫製の現場では少ないといえます。一人一人が分業の時代で、襟だけ、裾だけ、ポケットだけなど海外では流れ作業で仕事が進むのが当たり前な時代なのです。海外の縫製は、自動車や電化製品を作るのと非常に似ています。

子供たちは、ミシンの上糸を通して下糸を通して丁寧に真っ直ぐ縫う作業です。ミシンと触れ合う一番最初のところです。自分自身が理解してやることが大事で、一人一人の作業を見守りながら、ボビンを反対につけたり、糸の通し方を間違えたりしたのを見つけられないときにどこが間違っているのか考えてもらい、分からないときには教えてあげるのが私たちの役目でした。

子供たちというのは、鉛筆と消しゴム、のり、はさみ、身の回りのものといえば、洋服、靴、など、遊ぶ道具といえば、ボール、グローブ、あと、楽器程度です。そこにミシンという本格的なブラックボックスが登場で、使うのに準備が必要な道具で、どう教えれば慣れ親しんでいただけるか、ゲストティチャーの役目かと思いました。