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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
待つこと
2011年01月04日
ゆっくり時間を掛けて作るものというのが昔ほどは評価されなくなってきています。私自身も、加工工場さんが麻布を一日寝かせてから次の工程に移られる意味をよく理解はしているのですが、つい急いで欲しいという話をしてしまうのです。良いものを作りたいときにこれが本当に駄目なことは良くわかっています。

染色から上がった色糸に関しても、面白いもので、まだ出来立ての状態では色を見比べることが出来ないのです。出来立てのほやほやのカセを持って帰って巻こうとすると、内と外の色が異なるのです。これは、まだらに染まったというのではなく、温度の差です。外は冷めていて紺でも、内はまだ暖かく紫だったりします。冷めると均一な色になるのです。

加工から上がったリネンにしても、出来立ては風合いが違和感があるのが当たり前なのです。テンターで巾だしするので風合いが良くなくなるのです。リネンや麻のものに関しては時間を置くとしんなりとしてくることが多いものです。加工上がりの反物の風合いというものも縫製などのプレス工程で水分を含ませることによって風合いがかなり変化します。