2011年02月05日
ここ数日ようやく暖かくなってきました。冬の厳しい寒さも林与は好きだったりするのですが、この暖かさというのは、車で走っているだけでも気分がよくなる気がします。そんななか、キッチンタオルに関する楽しいお話が飛び込んでまいりました。詳細のほうは、夏前には明らかになりそうなお話だそうで、内緒での進行になると思うのですが、時期がきましたらご報告いたします。
さてさて、昨日から調節をしていますジャガードですが、ジャガードのほうば問題なく動くようになったのですが、本麻の糸が、レピアでも起こった同様の打ち切れを起こしてしまっており、対策を考えています。この何十年と問題なく使ってきた銘柄の糸で、一度といってもよいほどに発生のなかった打ち切れですが、今回は、1Mに小さなものがいくつも見られ本質的な問題として恒常化しているようです。打ち切れというのは海外紡績の糸では何度か経験をして、品質の違いを実感していますが、今回ジャガード織機で打ち切れが起こったことは、普通の織機だと打ち切れ無しには織ることはできないという結論に達します。糸を買うときにそういうアナウンスもなかったので、糸の紡績メーカーさんもこのような致命的な問題に気が付いておられない可能性が高いのです。
これを短期的にしのぐ改善策はあるのですが、それはまやかしに過ぎないので、それを根本的に改善するためにはやはり糸捜しになります。当面は、在庫の糸をつかってしのぐことにしましても、よい糸を探す必要が急務になってまいりました。国産の麻糸というのは、最終的には消えてしまう運命にあるのかなあと思ったりします。
夏に涼しさを楽しめるのが細番手の麻織物の特色ですが、海外紡績のラミーもテスト的にはトライアルをしていますが、糸が織れる織れないの問題だけではなく、仕上がりの綺麗さや光沢感が海外紡績のラミーというのは、国内紡績のラミーには及ばないのです。肌が感じる清涼感も、同じ加工を施しても、加工から上がった布を触っていて明らかに国内紡績ラミーのほうが上だと感じます。
一方で、お客様においても、長年見続けられた方というのは、そのものを感覚的に知っているので、その違いに気が付かれますが、今、よい糸がなくなった時代に始めて麻というものに触れられる方にとっては大きな違いではないかとも思います。